ラ・リーガ第16節アスレティック・ビルバオ対レアルソシエダ、バスクダービーの一戦は、0-1でレアルソシエダが勝利を飾った。ソシエダとしては、7戦ぶりの勝ち星となった。
フォーメーション

両チームとも4-2-3-1の布陣でスタート。ソシエダは7試合ぶりの復帰となったエースオヤルサバル出場。
前半
両チームとも立ち上がりは積極的にプレスをかけダービーさながらの激しいプレー。お互い後方でパスをつなぐようなことはやらず、奪ったらすぐに前線に縦パスをいれ攻撃を展開。
ビルバオはエースムニアインにボールを集めゲームを組み立てていく。そこに突破力のあるウィリアムスやビジャリブレを生かし攻撃を展開。
守備では前からプレスをかけて奪いにいく、DF陣もラインを高く設定し攻撃的な守備。
ソシエダはエースオヤルサバルを中心に攻めるが中盤のメリーノ、グリディの正確な縦パスからもチャンスメイクをおこなう。
守備では中盤がコンパクトに設定され、相手がボールを持つと2,3人と素早く囲んでボールを奪いに行く。そこで中心になるのがゲバラ。アンカー気味のポジションをとり中盤のボール奪取を狙いう。
DFラインも高く中盤とDFの距離感が近いため攻撃に転じやすい。
5分ソシエダが早くも先制点を奪う。マルティネスの縦パスにベレンゲルが受けるが、ゴロサベルにカットされてしまい、そこからグリディ、イサク、メリーノ、オヤルサバルと繋ぎ、中にクロス、走りこんだポルトゥが決め先制。オヤルサバルは復帰戦早くもアシストを記録。
奪ってからすぐにカウンターを狙い、複数人が絡んでの得点。ソシエダとしては狙い通りの得点。
10分ビルバオ陣内で奪った、メリーノが真ん中にいたオヤルサバルにパスをだしオヤルサバルがワンタッチで右サイドにいたイサクに送る、中に走りこんだグリディには惜しくも合わなかったが、オヤルサバルの持ち味がでたシーン。
ビルバオとしてはオヤルサバルが前線から降りてきてボールを受けたためDFラインが崩れ、裏のスペースを使われてしまった。
13分ビルバオ相手陣内でのスローインからベレンゲルが抜け出し、クロスをあげるが中にいたビジャリブレ、ウィリアムスに合わず。
18分にはきれいな崩しからベレンゲルがクロスをあげるがキーパーにキャッチされてしまう。ここは少し解説



素晴らしい崩しとなったビルバオたが、ソシエダとしてはなぜここまで崩されてしまったのか。
1つ目は、ワンタッチ、ツータッチでの素早いパス交換。
2つ目は、前後からの飛び出し
3つ目は、ムニアインとゲデスの関係
まず1つ目は、素早いパス回しでソシエダとしては奪えるところがなく、プレスに行くがはがされてしまい、そこの空いたスペースを使われてしまい、後手にまわってしまった。
2つ目は、ベルチチェやベレンゲルなどが降りてきたり、上がったりと上下の動きをすることにより、相手のマークの受け渡しを混乱させたことにより、狭い空間の中ではあるが余裕をもって、ボールをコントロールできた。
最後の3つ目は、ムニアインとゲデス。この二人は試合開始からゲデスが常にムニアインを見てる状態を作りだし、ボールが入ったら真っ先にプレスをかけ攻撃を遅らせていた。そのためにゲデスは右サイドにカバーするのが遅れ結果的にはビジャリブレにフリーでパスを出させてしまった。勿論ムニアインをフリーにすることは危険だが、DFと中盤との間にゲデスがいれば防げていたかなというシーン。
20分以降はお互いペースダウン。ビルバオがボールを回して攻撃機会をうかがい、ソシエダはプレスを前線からかけずに、リトリート気味に守備を行ってカウンターを狙う。
37分ゴロサベルがポルトゥにスルーパスを送るがビルバオのベルチチェが見事なカバーリングでチャンスを防いだ。
40分にもゲデスの浮き球のスルーパスからポルトゥが抜け出すがまたもベルチチェが身体を当てカットする。
41分にはムニアインの華麗なパスをビジャリブレに送りビジャリブレが反転してシュートを狙うがルノルマンが防ぐ。
このまま進み0-1で前半終了。
前半感想
前半はお互いダービーらしく激しい展開、支配率的にはビルバオが59%ソシエダは41%と上回ったが、結果的には0-1。
ビルバオはムニアインにボールが入らずになかなか攻撃が展開できずにいたが、左サイドのベルチチェやベレンゲルが攻守とも奮闘しチャンスメイクを演出したが、シュートをまではいけずに。対する右サイドはオヤルサバルが前線に残るためあまり攻めに行けないカパとあまりぱっとしないウィリアムスはモンレアルに抑えられてしまった。守備陣は最初の1失点以外はあまり崩されることなく要所をしっかり押さえていた。
ソシエダは開始早々点数が取れたことにより、楽に試合運びができた様子。エースムニアインをゲデスが抑え、オヤルサバル、イサク、ポルトゥも流動的に動き、メリーノやグリディがパスを供給。DF陣も危なげなく終わった前半。

後半
47分イサクが幸先よくシュートを放つ
後半もビルバオがボールを保持し、ソシエダは守備ラインを下げカウンターを狙う。
56分なかなかチャンスが作れないビルバオは一気に3人変えを行う、ウィリアムス、ベレンゲル、ベンセドルが交代。
59分ムニアインがペナルティーエリアのそばでフリーキックを獲得。交代で入ったロペス蹴るが枠の外。
62分 ソシエダもペナルティーエリアの近くでフリーキックを獲得。キッカーはイサク。イサクの蹴ったボールは惜しくもバーに弾かれる。
63分またもペナルティーエリアそばでフリーキックを獲得。オヤルサバルが蹴るがシモンが防いだ。
72分ムニアインからサイドのベルチチェがクロスを送るがサンセトに合わず、レミガ防いだ。
だんだんとオープンな展開となりムニアインがボールを触れることが多くなった。
その後も攻め続けるビルバオだったが、ソシエダのコンパクトな守備に苦しみ、効果的なチャンスが生み出せないまま試合が終了。
スタッツ
アスレティック・ビルバオ | 0-1 | レアルソシエダ |
4 | シュート | 13 |
0 | 枠内シュート | 3 |
61% | 支配率 | 39% |
455 | パス | 289 |
77% | パス成功率 | 67 |
23 | ファール | 16 |
5 | イエローカード | 4 |
4 | オフサイド | 5 |
2 | コーナキック | 4 |

後半感想
後半は徐々にオープンなプレーも増え、前半とは違う展開になった。
ソシエダは後半も守りを重視し守備を固めていたが結果としてはビルバオにシュート4本しか打たせずしかも枠内シュート0と連敗中とは思えない守備の堅さを披露してくれた。攻撃面では度々チャンスは作れていたが最初の1点どまりで終わってしまったが勝ち点3を奪えたことはプラスの材料。しかし今回はゲデスの活躍なしではソシエダの勝利はなかったくらいムニアインを抑え攻守においてきいていた。
ビルバオは攻撃陣が不発に終わりソシエダ守備陣を前に何もできず終わった。やはりムニアインが封じられると、攻撃のリズムが作れずウィリアムスも消えていてビジャリブレはボックス内でなかなか勝負ができなかった。守備陣は奮闘していたがやはり点数が取られないと難しい。
バスクダービーだけあってファール数が多く中盤の攻防に見ごたえがある試合だった。
次節アスレティック・ビルバオはエルチェ、レアルソシエダはオサスナと戦う。
