ラリーガ第12節エイバル対バレンシアの一戦、0-0のスコアレスドローで終わった一戦を解説していきます。
フォーメーション

ホームチームエイバルは4-4-2、対するバレンシアも4-4-2でスタート。日本人選手の武藤、乾も先発出場。
開始から両チームプレスが早く球際激しく当たるシーンが多く見られ、パスをあまり回すことをせず、奪ったらすぐにロングボールをスペースに蹴るなどして手数をかけずに前線に送り出していた。
1分バレンシアのゲデスがファーストシュートを放つがキーパー正面。
エイバルが最初主導権を握る。
左サイドのブライアン・ヒルにボールを集め攻撃を開始する。
ブライアン・ヒルの縦の突破からクロスをあげるシーンが多く再三チャンスを作り出していたが中のキケや武藤に合わず。また開始10分くらいまでは左サイドだけの攻撃が多く右サイドの乾にはボールタッチすらない状態が続いた。
バレンシアもゲデスやソレールを中心に攻撃の起点を作ってはいたがパスミスが多く目立つことにより前線の二枚が孤立してしまう。また左サイドバックのラトにボールがわたることが多かったがパスミスが多く相手に渡してしまうことが多かった。
ロングボールを多用する両チームだったがセカンドボールの回収がバレンシアはうまくいかずエイバルにボールを奪われることが多かった。また20分の時点でのパス成功率がエイバル65.6、バレンシアが46.9といかにパスが両チームとも回せていなく、パスミスが目立つことがわかる。
エイバル25分ようやくファーストシュートをアルバレスが放つが枠の外へ
25分の時点ではシュート本数が両チーム1本ずつしか放つことができていなく中盤でパスミスやボールロストが多くファイナルサードでのボール保持がなかなか両チームできない状態。
29分エイバルが自陣でのボールロストからバレンシアのゴメスにわたりアーリークロスを放つ。GKとDFの間に素晴らしいスピードのグラウンダーのボールが入るが惜しくも中にいるバジェホに合わず。
30分には乾のパスからブライアン・ヒルにわたり縦への突破からクロスをあげる。
39分武藤のディフェンスからボールを奪いカウンター。三対三の同数での攻防になったが左サイドのエスポジトに渡し、シュートを放つが枠の外に外れる。
この後もお互い攻めてを欠き前半終了。

前半感想
前半はお互いロングボールを多用し肉弾戦が多く見られた。
エイバルは攻撃面ではブライアン・ヒルがドリブル突破からクロスをあげるなどチャンスを再三演出していたが得点には結びつかず、また前線の武藤やキケも攻撃には絡んでいたがなかなかシュートを放つことができず。武藤に関しては守備面の貢献はあったが、ロングボールの競り合いでマンガラへの対応がうまくいかず競り負けることが多くまたファールで止めることが多かった。乾に関してはボールが左サイドにあることが多くなかなかボールを触ることが少なかったが、随所に存在感を出していた、やはりパスやトラップなどは両チームの中で抜群にうまくファーストタッチの置く場所がうまく流石のプレーを披露してはいたが、右サイドでの出場だったためかドリブルの仕掛けなどは見られずゴールに直結するようなプレーは見られなかった。
バレンシアに関してはあまり上手くいかない前半だったと感じる。中盤から前線までにボールが配給できず、またロングボールで前線に供給するが収まらずロストする場面が多くまたパスミスも見られボール保持をすることができずにいた。また左サイドバックのラトは守備時での対応でブライアン・ヒルに自由にやらせてしまい多くの危ない場面を作られてしまった。CB二人は相手のロングボールにうまく対応して跳ね返し決定的な場面を作らせなかった。攻撃に関してはこれといっていいシーンがなくうまくエイバルに抑えられてしまっていた。特に右サイドのムサは守備に回ることが多く攻撃面では全然関われず、ボールロストからカウンターで決定機も作らせてしまいあまり良い印象がなく終わった。
後半
後半開始エイバルはパスを回して攻撃を行う。対するバレンシアは前半と変わらずにロングボールを多用する。後半もエイバルがボールを保持する。
50分乾のターンからクロスをあげる中にいたキケにわたりボックス内でシュートを放つがクロスバーの上に外れる。
53分ゲデスのクロスはエイバルにカットされるが、こぼれ球をラシッチが強烈シュートを放つがドミトロビッチが片手一本でファインセーブ。惜しくもゴールはならなかったが、両チームで初の決定機が生まれた。
61分ラシッチのスルーパスからバジェホにわたり仕掛けクロス、フリーのゴメスにわたるが折り返しソレールにパスを送るがシュートが打てず。バレンシアとしては後半ようやくパス回しからのシュート。
68分エイバルは相手陣地内でのパス回しからエスポジトが武藤に縦パスを入れ受けた武藤がキケにボールを落としシュートを放つが枠の外。徐々に相手陣内でのショートパスが繋がりだしたエイバルだがなかなか枠にボールがいかない。
85分にはエイバルがフリーキックを獲得し、ブライアン・ヒルが放つも惜しくもセーブされてしまう。
90分ブライアン・ヒルのコーナキックからセルジエンリクがヘディングシュートを放つがバーに阻まれる。
94分バレンシアに決定機。ジェイソンのスルーパスに抜け出したガメイロがキーパーと一対一になるがドミトロビッチがまたもビッグセーブを見せ、絶好のチャンスを生かしきれなかったバレンシア。そこで試合が終了し0-0のスコアレスドローで終わった。
感想
お互い決定的なチャンスを生かせずに終わってしまった一戦。
エイバルはボールを支配しチャンスも多く生み出したのにも関わらず0点どまり、前線の決定力不足が目に見える形で出てしまった。攻撃の形まではできていた分勿体ない試合になってしまった。また守備ではドミトロビッチがいなければ勝ち点が奪えなかったくらい圧倒的な存在感を放っていた。攻撃面ではやはりブライアン・ヒルの活躍、コーナーやフリーキックなどのセットプレーを任され、また攻撃の中心でもあった彼だがドリブル突破からクロスをあげるのはいいが、やはり後半は読まれてきてボールを奪われてしまうことも多くなり、やはりシュートの部分をもう少し増やせればもっと素晴らしい選手になる可能性があると思う。
バレンシアは全体的にパスミスが多くパス成功率が47%と半分を下回る成功率は流石に低すぎる結果となり、シュートの本数、決定機、支配率もどれもエイバルを下回る結果となった。ロングボールを多用する戦術を用いたがターゲットにする選手がおらず、仮にボールが収まってもロストしてしまい攻めに転じることができずにいた。またロングボールの精度も低く全体的にパスのパフォーマンスがとても悪く感じた。後半少し良くなった場面もあったが全体通して精度の低さが目立ち、パスを出せる選手がいないことを痛感した試合。最後の決定機もあれは決めたい場面だったが結果的には0-0で失点せず良かったなと、今回のバレンシアとしては勝ち点を奪えたことはプラスに考えていいくらい内容が良くない試合だった。
今回の注目シーン
エイバルの攻撃シーンに注目

アイソレーションとはバスケット等でおなじみの戦術。
片方にドリブルの強い選手を置きスペースを作り一対一の状態を作って勝負させる戦術。
この戦術を若干19歳のブライアン・ヒルに試す監督も凄いことであるがその期待に応え数々のチャンスを生み出すことに成功したことブライアン・ヒルもとても凄い。
またデメリットもありデフェンンスに対応されやすいこともあり使うタイミングを間違えればカウンターを受けてしまうなどいい点ではない部分も多いいが確実に突破できる計算であれば決定機を作り出せる可能性が上がる。
オーバーロードとは一定のエリアに密集することであり、それにより反対のサイドにスペースができるという仕組み。
今後のブライアン・ヒルの成長が楽しみでになるような存在と監督に信頼されていることが伝わるようなシーンとなった。
スタッツ
エイバル | 0-0 | バレンシア |
19 | シュート数 | 6 |
3 | 枠内シュート | 4 |
64% | 支配率 | 36% |
456 | パス | 269 |
75% | パス成功率 | 47% |
15 | ファウル | 10 |
0 | オフサイド | 5 |
8 | コーナキック | 0 |

引用元 https://www.marca.com/futbol/primera-division/eibar-vs-valencia/cronica/2020/12/07/5fce8c38ca4741d7408b45e1.html
乾、武藤ともにマルカの採点では星⒈に終わった。