プレミアリーグ第32節マンチェスターユナイテッド対バーンリーは、3-1でマンチェスターユナイテッドが勝利を飾った一戦を戦術解説、マッチレビュー。
ホームマンチェスターユナイテッドが勝利を飾った一戦。バーンリー相手に2015年以来オールドトラフォートで勝てていなかったユナイテッドだったが、ようやくいい結果が生まれた。これで直近の5試合全勝で勝ち点66まで積み上げた。
対するアウェーバーンリーは、リーグ戦3連敗でブライトンに抜かれ17位に転落。降格圏の18位フラムとは勝ち点6差ながら苦しい戦いを強いられている。
フォーメーション

ホームマンチェスターユナイテッドは、前節とは1人変更でカバーニに変わりグリーンウッドが先発。
アウェーバーンリーは、2人変更でピーテルス、ヴィドラに変わりテイラーとコークが先発。
スタッツ
マンチェスターユナイテッド | 3-1 | バーンリー |
17 | シュート | 10 |
9 | 枠内シュート | 3 |
70% | 支配率 | 30% |
610 | パス | 266 |
88% | パス成功率 | 73% |
9 | ファウル | 12 |
1 | イエローカード | 2 |
0 | レッドカード | 0 |
2 | オフサイド | 4 |
8 | コーナーキック | 3 |
試合解説
前半
立ち上がりキックオフからロートンのロングフィードからウッドがヘディングシュートでゴールネットを揺らしたかと思われたがオフサイド。
ヘンダーソンの判断ミスから危ないシーンがみられたがオフサイドに助けられた。
バーンリーは立ち上がりからシンプルに最前線のクリス・ウッドにボールを送る。
マンチェスターユナイテッドは、立ち上がりからボールを保持し、ピッチを大きく使いながらボールを回す。

マンチェスターユナイテッドは、相手自陣内でボールを回すことができるがバーンリーは、5-4-1のようなフォーメーションで引いて守るためチャンスを作り出すことができずにいる。
しかしユナイテッドも対策を講じる。

引いて守る相手に幅を使いたいが、相手にうまく埋められてしまっていた状況で局面を打開するポイントは、バイタルエリア内でのキープで相手DFを引き付ける。
その戦術を可能にするキープをしてくれる選手と正確に密集地帯にパスを出せる技術が今のマンチェスターユナイテッドにはいる。
ポール・ポグバとブルーノ・フェルナンデス。
ブルーノフェルナンデスが正確なパスを送り、そのパスを受けたポグバがキープ、それにより相手のDFが中に絞りながらプレスをかけるが驚異的なキープ力で相手を抑え、空いた外のスペースに展開。サイドには好調のグリーンウッド、惜しくもシュートは、相手に弾かれたが引いた相手に対して有効な攻撃となった。
また細かいパスワークだけでは、タレコフスキー、ベンミーを中心の守備陣は崩れないため、リンデロフのロングフィード一本で相手の裏にボールの供給し前線のラッシュフォードが受ける展開も見られたがシュートまでは打てずに相手のGKを脅かすシュートは、少なく前半は終了。
後半
後半マンチェスターユナイテッドが動く、前半相手の守備陣に苦しめられた攻撃陣に対してフレッジに変わりカバーニを後半頭から投入し攻撃の活性化を図る。
ラッシュフォードが左サイド、カバーニが真ん中、ポグバがフレッジの位置にポジションを変更した。
そして開始早々先制点が生まれる。ラッシュフォードがロートンを抜きペナルティーエリアに侵入しグラウンダーのパスを送る、中にいたブルーノフェルナンデスがスルーしフリーのグリーンウッドが冷静に決め48分に先制。
前半には見られなかったドリブル突破から相手をはがしての攻撃でバーンリー守備陣に風穴を開けた。
しかし先制点のシーンと似たような展開が前半の3分20秒にもあったがどうしてもサイドから中に侵入されたときバーンリー守備陣は、中に絞ってしまい外のケアが不十分になり相手がフリーな状態でボックス内でボールを受けられるため、失点の確率、危険なシーンを作らせてしまう状況があった。
しかしバーンリーも先制されたがすぐさま追いつく、それもコーナーキックからの得点での失点ですぐさま振り出しに戻したが、ここの対応もユナイテッドにとっては不十分な守備。
得点をあげたタレコフスキー相手にマークを突いていた選手がワンビサカ。バーンリーのセットプレーに対して危険な選手は、FWのクリス・ウッドとタレコフスキーこの二人に対して、ゾーンとマンマーク両方で守るユナイテッドだったが、ウッドについていた選手いなく、タレコフスキーに対してはワンビサカ。明らかなミスマッチ、ヘディングに強いマグワイアは、ゾーンで守っており結局飛び込んだタレコフスキーに競り負け失点。なんとも勿体ない失点シーン。
ユナイテッドは、追いつくため左サイドのラッシュフォード、ルーク・ショーを中心に攻め、パス主体の前半だったが、後半はお互い攻める展開が多く見られ、スペースが空いていたため個人技でサイドを突破しチャンスを演出。
対するバーンリーだが、前半同様クリス・ウッドにボールを集め、攻撃を展開する。
後半80分までは、マンチェスターユナイテッドがシュート5、バーンリーが6とシュート数自体ではバーンリーが上回っていた。
84分ラッシュフォードに変わりファンデベークが投入。
85分マンチェスターユナイテッドが逆転。
コーナーキックのこぼれ球をポグバが受け、逆サイドのグリーンウッドが個人技で中に切り込みシュートを放ったボールがコークに当たりネットを揺らしたがようやく逆転。
93分には、カウンターからカバーニが決め試合終了。
総評
マンチェスターユナイテッドは、試合を通してボールを保持することはできたが試合を決めるまでの時間がかかりバーンリー守備陣に苦戦は強いられたものの、しっかり勝ちきり勝負強さを発揮。
バーンリーは、守備でのミスは前半は、あまりなかったが、後半、前に出なければいけない降格圏を抜け出さなければいけないため勝負に出たが、結局返り討ち、もちろん惜しいシーンがあったが地力の差が見られた試合展開であった試合。
コメント
スールシャール監督
終盤のショー
我々は成長している。試合終盤にゴールを決めるという点でも、以前よりレベルアップしている。これまでの試合をこなして、チームのコンディションも良いし、選手も90分を通して良いプレーを生み出せている。状態がより良ければ、できることも増える。これは常に言ってきたことだ。よりハードな練習、よりハードにプレーすれば、準備も整う。
今日のような形で勝てるのは嬉しい。昨シーズンは、今日のような勝ち方ができていなかった。これはトレーニンググラウンドでの努力のおかげであり、選手たちの姿勢があってこそのこと。
プレシーズンのおかげ
マッチフィットネスは、今シーズンここまでの試合をこなして得たもの。しかし私が思うに、2019年のプレシーズン、2年前のことだが、それが基礎の部分にある。
選手たちに、チームが思い描く形を示すことができた。インテンシティも、コンディションも高めないといけない。この2年でのスタッツを見れば、大きく成長したことがわかると思う。
もちろん、結果を残して、自分たちにはやれると思うことで得た自信も重要。今シーズンは、終盤にゴールを決めて多くの試合で勝てている。サウサンプトン戦が良い例だ。2-0の状況から終盤にゴールを決めて勝てた。
メイソン
彼が優れたゴールスコアラーなのは知っていた。トッテナム戦でのゴールは、彼の努力を表している。彼はインサイドでもアウトサイドからでも点を決められる。今日はインサイドでのゴールだった。インでもアウトでも点を決められる上に、両足を使えるのだから、守る方からすれば悪夢のような存在だ。彼は、トレーニンググラウンドでの成果をあげた。私も嬉しい。
首位との差
少なくとも、まだ彼ら(マンチェスター・シティー)はトロフィーを掲げられていない。私たちには自分たちの試合に勝ち続け、相手の結果を待つことしかできない。
ミッドウィークブレーク
不思議な感じだ。プロジェクトリスタート以来、初めてじゃないかな。変な感じがする。もちろん、ちょっと間があくので、しっかり準備する。我々には必要な時間だ。リーズ戦はフィジカル面での試練になるだろうからね。
ショーン・ダイク監督「パフォーマンスは良かったし、メンタリティも素晴らしかった。今日は本当に良かったが、相手は少し運が良かったし、私たちは運が悪かった。
「心配しないで、現実を見るだけで、プレミアリーグに精通している。プレミアリーグのシーズンを散歩するつもりはない。詳細を整理する必要があるが、今日は運が悪かった 。」