プレミアリーグ第13節アーセナル対サウサンプトン。1-1の引き分けに終わった一戦を解説。
フォーメーション

ホームアーセナルは3-4-3、サウサンプトンは4-4-2のフォーメーション。
前半
前半主導権を握ったのは好調サウサンプトン。
サウサンプトンは中央に選手を集めコンパクトな攻撃を仕掛ける。軸になるのは両CBと一列前のロメウとウォードプラウズを中心にパスを回し前線への攻撃のスイッチ役を担う。前線には2トップのアダムス、イングスがサイドに流れたり、中央の楔役になるなど幅広くポジショニングを変えて攻撃を繰り広げる、サイドのアームストロングとウォルコットは2トップの空いたスペースを使い攻撃を行う。
対するアーセナルはなかなかボールを奪えずにプレスをかけるがはがされてしまう。攻撃もオーバメヤンを中心に攻めるが孤立してしまうことが多く、個人技での突破をはかるがサウサンプトンの守備陣に囲まれてしまいロストすることが度々見られた。
18分サウサンプトン 後方のパス回しからヴェスターゴーアが縦パス、前線から降りてきたアダムスがガブリエルと競り合いながら前を向き、走り出したウォルコットにスルーパスを送る。ウォルコットがキーパーとの一対一を決め先制点をあげる。
トッテナムのハリー・ケインとソンフンミンのようなゴールシーン。前線から降りてきたアダムスがCBを引き出しボールをキープして空いたスペースにスルーパスを送り走り出したウォルコットが受け決めるパターン。
前半開始からアーセナルはボールをあまり保持することができず、相手のペースで試合を運ばれてしまい結果的には先制点を奪われてしまった。
前半20分経過してからアーセナルは前からプレスをかけていくがサウサンプトンは幅を広くとり、人との距離感を広く保ちピッチを大きく使うことにより対応した。
サウサンプトンの守備はボールサイドに人数をかけ奪い取ってカウンターを狙う。奪ったらサポートする選手が複数いるため選択肢が多くあり相手に奪われる可能性が低くなるので攻撃に転じやすいが、反対のサイドに展開されてしまうと、相手にカウンターを食らってしまう。
前半28分

このシーンから最終的にはシュートまでいくことに成功した。
30分経過してからアーセナルもボールを保持する時間が増え攻撃に転じる時間が増えた。やはり攻撃のキーマンはオーバメヤンだがセバージョスが中盤でボールをさばいたり、運ぶことで攻撃に変化を生み出し、さらに前線に顔を出すためDF陣にとっては厄介な存在になり結果的にPKにはならなかったがペナルティーエリアで倒され相手に脅威を与えた。
42分にもセバージョスの中へのグラウンダーのパスからぺぺがダイレクトシュートを放つが惜しくもキーパー正面だったが、惜しいシーンとなった。
その後お互い決めてを欠き前半終了。
前半感想
前半やはり好調サウサンプトンが先制をあげ0-1で折り返しに成功。
サウサンプトンとしてはボールを支配し相手に決定機を作らせなかった。
終始プレスや後方からのビルドアップ、攻守の切り替えなどが早く、好調の要因がうかがえる前半となったが終盤ペースを握られたのが気になるところ。
アーセナルは攻撃に転じることが少なくサウサンプトンの攻撃に苦しみ先制点を許してしまった。守備に回ることが多くオーバメヤンやぺぺが低い位置にいることが多く、エンケティアが孤立してしまいたまにボールが入るがヴェスターゴーアにことごとくかっとされ、全然試合に参加できずにいた。
しかし終盤にはセバージョスから起点を作り攻撃を展開することができたため後半は期待できる展開となったが、アダムスやイングス、ウォルコットなどの相手の攻撃陣にアーセナルは耐えきれるかが問題。特にアダムス対ガブリエルは先制点の起点にもなってしまい前から守備をするガブリエルに対ししっかり対応していたアダムスは後半も脅威になる存在。
後半
後半開始は両チームとも前からプレスをかけるが、アーセナルがボールを持つ展開。
アーセナルは後半もオーバメヤン、サカの左サイド中心に攻め立てる。
52分左サイドのサカがドリブルで3人かわして中のエンケティアにパスを送り、ワンタッチでオーバメヤンに渡し、一対一を制してアーセナルが同点に追いつく。ようやく決めるべき選手が決めてくれたが、やはりサカの個人技なしでは得点に結びつかなかったシーン。
ここからアーセナルが主導権を握られる展開になるかと思った矢先、 62分ガブリエルが2枚目のイエローカードを貰ってしまい退場。またもやアーセナルは退場者を出してしまった。待望の同点弾から一転して厳しい状況になってしまった。
アーセナルはエンケティアに変わりダビドルイスが投入された。
ガブリエル退場してからの約30分間サウサンプトンは怒涛の攻撃を見せる。
サウサンプトンは交代で入った、ジェネポやレドモンドの縦に早い選手にボールを集め攻撃を展開していく。
アーセナルは10人全員自陣に戻りブロックを形成する。
70分にはロメウのパスから裏に抜けたレドモンドがシュートを放つが惜しくもクロスバーに弾かれる。
相手陣内でサウサンプトンはボールを回していくがアーセナルの守備をなかなか攻略できず。
アーセナルもパスはカットできるがカウンターの枚数が足りないため攻撃に転じることができない。
92分アーセナルに決定機サカのセットプレーのキックからホールディングがヘディングで合わせるが惜しくもクロスバーに当たりゴールならず。
サウサンプトンも再三ペナルティーエリア内に侵入しゴール前にボールを運べたが最後の所でアーセナルが防ぎ1-1-のドローで試合が終了した。
スタッツ
アーセナル | 1-1 | サウサンプトン |
9 | シュート数 | 13 |
4 | 枠内シュート | 3 |
35 | 支配率 | 65 |
340 | パス | 632 |
77 | パス成功率 | 85 |
13 | ファール | 13 |
2 | コーナキック | 7 |
総括
後半アーセナルは早い時間帯での得点で同点に追いつき、ここからという時に退場者を出してしまい試合が終わってしまった。結果としては勝ち点1を持ち帰ることに成功したが、退場者が出なければ勝ち点3を獲得できる可能性が大いに期待できる最初の入りだったので勿体ない試合になってしまった。トータル含めオーバメヤンにも得点が生まれさらには流れの中で得点を決められたということで今後の試合に少しは希望が持てるかなという印象。
サウサンプトンは後半苦しかったが、退場者がでたため後半は攻撃の時間が増えたが、アーセナルにゴール前を固められてしまいチャンスを生み出すことはなかなかできずにいたが、セットプレーやコーナーキックも多く獲得できたが得点に結びつくことができず、終了してしまった。結果としてサウサンプトンは10人相手になってしまったことにより、逆に難しい展開になってしまった。
次節アーセナルはアウェーでエバートン
サウサンプトンはマンチェスターシティーと対戦する。
今回個人的には古巣相手にゴールを決め、ガブリエルを退場に追い込んだウォルコットをMOMに選出。攻守両面で活躍し今後のサウサンプトンには欠かせない人物になりえる存在。