ラリーガ第20節 アスレティック・ビルバオ対ヘタフェの一戦。結果は5-1と大敗を喫してしまったヘタフェ、対するアスレティック・ビルバオは、スーペルコパを制した勢いのまま圧倒しての勝利を飾った。
二試合連続の先発出場となった久保建英だったが、目立った活躍はできずボルダラス監督には「タケは今日、あまりプレーに参加できていなったと思う。」とのコメント。ヘタフェ、久保建英ともに散々な結果となった。
この結果暫定ながらアスレティック・ビルバオは9位、ヘタフェは13位となった。
スタッツ
アスレティック・ビルバオ | 5-1 | ヘタフェ |
11 | シュート | 6 |
8 | 枠内シュート | 2 |
52% | 支配率 | 48% |
375 | パス | 337 |
71% | パス成功率 | 73% |
13 | ファウル数 | 18 |
1 | オフサイド | 2 |
4 | コーナーキック | 4 |
4 | イエローカード | 4 |
スタッツ的には互角な展開だったが、やはりシュート数、枠内での差が激しく出た試合。ヘタフェに対しアスレティック・ビルバオは、倍近くのシュートを放ち、枠内でも4倍と圧倒的なチャンスを生み出し、ゴールに結びつけた。この試合ヘタフェらしくファウル数が18回と多くイエローカードも両チームとも4枚ずつと激しい試合となった。

MARCAでの採点では、アスレティック・ビルバオは、2ゴールを決めたラウール・ガルシア、2アシストのムニアインがともに最高評価。監督のマルセリーノも星3を獲得している。
ヘタフェは、1ゴールのククレジャ、1アシストのアレニャが星2でそれ以外は1か採点なしに終わった。久保建英は星1の評価。
フォーメーション

フォーメーションは、アスレティック・ビルバオは、4-4-2。ヘタフェは4-4-1-1でスタート。
前半
1分 早くも先制点が生まれる。ヘタフェのキックオフからパスを受けたスアレスが前線の久保に送ったボールが流れ、(ビルバオ)アルバレスが後方でボールを奪いクリアするが久保の足元にボールが入り、中にいたマタに送る。久保が中に入り相手を引き付け、右サイドのアレニャがマタのパスを受ける。ダイレクトでクロスをあげククレジャが合わせ先制。
あっという間の先制点。相手のクリアミスを奪い、久保ーマターアレニャーククレジャと前線4人が絡み幸先良いスタート。またもやアレニャはアシストを決めた。
5分バレンシアガが左サイドでボールを受け(ヘタフェ)アレニャと久保が挟み込みボールを奪おうとするがかわされ中にいたベンセドルにパス。ベンセドルが浮き球のスルーパスをウィリアムズに送りキーパーと接触しPKの判定となるがVARチェックで覆った。
アスレティック・ビルバオは、ヘタフェのハイラインを狙い、縦に早く攻撃し、ウィリアムズのスピードを活かす攻撃。
ヘタフェとしては、バレンシアガに二枚プレスに行ったにもかかわらずボールを奪えなかったためピンチを招くことになった。そのプレスにかかわった久保とアレニャの新加入コンビの守備が気になる。
13分 アスレティック・ビルバオが追いつく。ムニアインが中央で受けベンセドルに落とす。ベンセドルが左サイドのバレンシアガに送り久保をかわし、ムニアインが受け、スアレスがプレスをかけるがはがされ、クロス。中で待っていた、ラウール・ガルシアがうまく合わせ同点。
ここでも守備の脆さが見られたヘタフェ。
まず一つ目は、バレンシアガへの対応。バレンシアガに対応していた久保だったがスルーパスを通されウィリアムズに抜け出されたシーンでもあったが簡単に抜かれすぎている。

二つ目は、DF陣のマークミス。ニョムとエチェイタがどちらがつくべきかを迷いが出てしまった。エチェイタはクロスの前のシーンで指でニョムにラウール・ガルシアにつけと合図していたが、ニョムは裏にいたマルコスに目をとられ最終的に裏をケアした形になりラウール・ガルシアが空いてしまったがムニアインの後ろ向きのクロスが素晴らしくDFとしては対応しずらいため、アスレティック・ビルバオの個人技が勝ったプレー。
15分 シモンのフィードからラウール・ガルシアがエチェイタと競り合に勝ち、中にクロス。ウィリアムズが合わせ、マルコスが合わせるもキーパー正面。
追いついてからはビルバオがボールを支配する。
右サイドを中心に奪ったら背後にパスを送ることを徹底して行っている。
ヘタフェも中盤でのセカンドボールを回収できずにいるがマクシモビッチが孤軍奮闘しなんとか抑えている。
27分 ビルバオのダニ・ガルシアの横パスを奪ったアレニャが前線のククレジャに渡しカパとの競り合いからハンドをとりヘタフェがPK獲得。マタがPKを蹴るもシモンに防がれ逆転にはならず。流石注目株のGKウナイ・シモン。
30分には、ヘタフェはククレジャとアレニャがポジションを変えてプレー。中央ではアレニャにボールが入らないため、またビルバオの中央での強度が強いためククレジャとポジションをチェンジ。
37分 右サイドでのフリーキックからムニアインが正確なボールを上げ、ラウール・ガルシアが合わせるも惜しくも正面。
ビルバオペースで進むも、最後の所で何とか防ぎ前半終了。
前半感想
ヘタフェは、前半立ち上がり早々に得点を決めたがなかなか前線にボールを供給できず、新加入のアレニャ、久保建英もビルバオ守備陣に対して前を向くことができず、またライン間でのボールを受けることができず、苦しい展開となり攻撃ではあまりチャンスを作れずにいた。DF陣もハイラインで裏をとられることが多くトランジションの部分でも切り替えの遅さが見られた。
アスレティック・ビルバオは縦への素早いパスからウィリアムズを走らせチャンスを作る、またムニアインを中心に中盤での攻防を制しボールを支配して、前半のうちに追いついた。DF陣もコンパクトな守備からライン間も中盤との距離感も狭く中央の突破を許さずにヘタフェのアレニャやアランバリにボールを受けさせず、新たなヘタフェのストロングポイントを消していき、攻撃の芽摘んだ戦いで、先制以降チャンスを作らせなかった。
後半
49分 左サイドで持ったムニアインにマタがファイルをしフリーキックを獲得。そこからムニアインが正確なボールからアルバレスが合わせ逆転。
前半もあった、ムニアインのフリーキックからのセットプレーでの後半得点。
前半の勢いそのままに逆転。
57分 逆転を目指すヘタフェはマクシモビッチに変わりアンヘル投入でマタと2トップを組み、アランバリとアレニャの2ボランチにポジションを変える。
61分アンヘルの横パスを中盤でマルコスがカットしベンセドルが受け、前線のウィリアムズにわたる。フォローに入ったムニアインが受け3人を引き付け、バレンシアガにパスを送りクロス、中にいたラウール・ガルシアが合わせ3-1。
ここでも久保建英がバレンシアガのマークを離してしまい簡単にクロスをあげられてしまったが、前線でのパス制度が悪く再三相手にカットされてしまい、得点の起点となってしまった、アンヘル。
68分 久保建英、マタを下げポルティージョとマモルを投入。ここで久保建英は交代となった。
73分 ベンセドルとラウール・ガルシアを下げベスガとベレンゲルが投入。
75分 自陣内でアレニャがムニアインに奪われ、ウィリアムズに送り、ウィリアムズがファーサイドのベレンゲルに送りしっかり合わせ、4-1。交代投入のベレンゲルが見事に決めた。
アスレティック・ビルバオはトランジションの面での切り替えが早く、奪ったら縦に送るをこの時間でも徹底して行っている。
80分 ウィリアムズ、ムニアインが下がりロペス、ビジャリブレが投入。
ヘタフェもボールを持つことができ後方でパスを回すが、持たされている状況が続き相手のゴール前までボールを運ぶことができない。
82分には、ヘタフェのスローインをビルバオがカットしレクエが縦パス、ビジャリブレ、ロペス、ビジャリブレと繋ぎ中にクロス。空いていたマルコスが合わせ 5-1。交代選手が見事にはまったアスレティック・ビルバオ。
そこからアスレティック・ビルバオはゲームを終わらせていき終了。
後半感想
ヘタフェは後半何もできず、パスミスが目立ちカウンターを食らうことが多くなってしまい、後半に4失点喫してしまった。点数を取りたくても選手層が薄くアスレティック・ビルバオとの自力の差が出てしまった試合。
久保建英選手もチャンスらしいことは作れずやはり上位との対戦では、思うようなプレーができず、守備の強度も反対サイドのククレジャとは大きな違いが生まれ、再三と右サイドを突破され失点の起点ともなってしまい、エルチェ、ウエスカとは違い全くというほどゲームに入れていなく、うまく守備陣に抑え込まれた。
アスレティック・ビルバオは多彩なセットプレーやコンパクトな守備、攻撃面でも縦に早いサッカーを展開し圧勝。文句なしともいえるくらい内容も圧倒し個人としても組織としても機能していき、また交代選手の活躍も目立ちスーペルコパの勢いそのままに勝利を飾った。