ベルギー国内では、セルヒオ・ブスケッツとの異名を持ちアンデルレヒトで21歳ながらキャプテンマークを巻いた逸材サンビ・ロコンガとは何者か?
アンデルレヒトで名をあげ
各年代別のベルギー代表を経験
ユーロ2020に臨むベルギー代表の予備メンバーにもなった逸材
21-22シーズンは、プレミアリーグの名門アーセナルに移籍し
名門復活およびA代表定着を目指す若きMF
「サンビ・ロコンガ」
彼を紹介したいと思う。
プロフィール
名前 | アルベール=エムボヨ・サンビ・ロコンガ |
国籍 | ベルギー/コンゴ民主共和国 |
生年月日 | 1999年10月22日 |
年齢 | 21歳 |
身長 | 183cm |
体重 | / |
ポジション | MF |
利き足 | 右 |
背番号 | 23 |
クラブ
シーズン | クラブ | 試合数 | ゴール | アシスト |
20-21 | アンデルレヒト | 37 | 3 | 3 |
19-20 | 〃 | 26 | 0 | 4 |
18-19 | 〃 | 8 | 0 | 0 |
17-18 | 〃 | 7 | 0 | 0 |
代表
年代 | 試合数 | ゴール | アシスト |
U21ベルギー | 7 | 2 | / |
U19ベルギー | 1 | 0 | / |
U17ベルギー | 1 | 0 | / |
サンビ・ロコンガとは何者か
サンビ・ロコンガ(アルベール=エムボヨ・サンビ・ロコンガ、Albert-Mboyo Sambi Lokonga)
1999年ベルギー・ブリュッセル市出身、コンゴの血を引く両親の間に生まれる。
兄はポール・ジョゼ・ムポクサッカー選手であり、リエージュのヴェルヴィエで共に育つ。
2010年10歳時アンデルレヒトの下部組織に入団。
他にも兄が所属していたスタンダール・リエージュに入団するチャンスがあったが入団を拒否する。
アンデルレヒトアカデミーでは、ロコンガの競争相手になる人物は1人しかいなかった。
その人物は、EUROでも活躍したジェレミ・ードク(現リーグアンレンヌ所属)。
それほどロコンガの能力がアンデルレヒトアカデミー内で突出していた。
2017年にUEFAユースリーグとリザーブチームに所属していたがRSCAと2020年の夏までプロ契約を結んだ。
同年12月22日ジュピラー・プロ・リーグ第20節オイペン戦でボランチとして出場しトップチームデビューを果たす。その後は中々出場機会を与えられなかったが、
19-20シーズンに公式戦26試合に出場3アシストを記録。
20-21シーズンは、コンパ二ーが率いるチームで公式戦37試合に出場し3ゴール3アシストを記録。シーズン後半戦は21歳ながら、キャプテンマークを巻いてプレーした。
その功績が評価されEURO2020に臨むベルギー代表の予備メンバーに登録されていることからも、その将来を嘱望されていることが窺える。
多くの移籍の噂が流れ名門ミランやトルコの強豪ガラタサライなど多くの問い合わせがあったが
プレミアリーグ名門アーセナルに移籍を果たした。
移籍金約23億円の長期契約でサイン。
ベルギーの同胞であるサレマーカーズは「彼には本能に従えと言っているよ。移籍すべきと感じたら、それはすぐに行動へ移すべきだ。僕もそう思ったから決断した。ミランが素晴らしいことは間違いないけれど、ロコンガが気に入るかはわからない。僕からは何も言っていないよ。彼には正しい判断をしてほしい。でも、個人的な意見としてはミランに来てほしいね」とコメント
アーセナルレジェントのティエリ・アンリは、EURO2020ベルギー代表コーチとして帯同したロコンガを口説いたとも噂があった。
アーセナルのテクニカルディレクターであるエドゥは、「彼は私たちに中盤の中心に深みのある力をもたらす」
アーセナルのミケル・アルテタ監督は「アルベールは非常に知的な選手で、成長の過程でパフォーマンスに大きな成熟を見せている。彼は、アンデルレヒトのヴァンサン・コンパニ監督からよく指導を受けている。ヴァンサンはアルベールのことをとても高く評価しており、彼が最近のアンデルレヒトに与えたポジティブな影響についても語っていた。私たちは、アルベールが成長の次のステージに進む準備ができていると確信しているし、クオリティと存在感を持った新しいメンバーを迎えることを楽しみにしている」とコメントしコンパニからも評価が高いこともうかがえる。
ロコンガは移籍の対して「私はこの新しいステップを誇りに思っていますが、RSCAを離れることも悲しいですが私がいつもここで受けてきたすべての愛に感謝したいと思います。」
アンデルレヒト公式は「12年の素晴らしい年月を経て、アルバートムボヨサンビロコンガはアンデルレヒトを離れます。エレガントなミッドフィールダーは、アーセナルFCへの移籍を完了しました。」とコメントを残した。
アーセナル公式インタビューでは、「サンビ」と呼んでくれとコメント
プレースタイル
主にセントラルミッドフィルダーやボランチでプレーすることの多いロコンガの特徴は推進力と身体能力を活かした守備への貢献も魅力の選手。

ポジショニングと視野
ロコンガの武器としてポジショニングと視野の広さが特徴だと考える。
彼は中央に位置しながらも常に周りを把握し後方からのビルドアップのサポートやオフザボールの動きが優れていると感じる。
攻撃時は、相手のファイナルサードには、基本的には入らずボックスの外にとどまる傾向があり
ボックス内の選手のサポートやカウンター時の守備などに備えている。
アンデルレヒトでは主に組み立て役に徹し、ロコンガを経由しての攻撃が数多く見受けられ
ヒートマップが示すようにピッチ全体に位置し数多くの場所に顔を出しチャンスをうかがっている。
足元の技術
ロコンガは、独特のリズムと抜群のスピードで相手を抜き去る。狭いスペースや相手に囲まれても、相手を抜き去る足元の技術を持っており、攻撃にリズムを与えることができる。
また、パス技術にも定評があり後方からのビルドアップやサイドに展開するなど多彩なキックと長短なパスでチャンスを演出するシーンも数多く見受けられる。
シュート面では、ボックス外でのシュートが多く強烈なミドルシュートも放つことができる選手。
課題
ザンビ・ロコンガの課題としては、数字に見える貢献とフィジカル面。
数字としては、アンデルレヒトで4シーズン約80試合3ゴール7アシストと守備的な選手ではあるため数字としてはしょうがない部分もあるが
次のステップアップとしてゴール、アシスト数を伸ばすことで新たな価値を証明できると思う。
またプレミアリーグでは、屈強な選手とプレッシングがかかる中どれだけ中央でボールを保持することができ前線にボールを配給できるかがアーセナルで戦力になるためには必要な能力だと考える。
総括
21歳ながらアンデルレヒトでキャプテンマークを巻きEUROでも予備登録されるなどと着実に成長を遂げているサンビ・ロコンガ。
アンリやコンパニなど元プレミアリーグの戦士からも評価が高く、キャプテンシーもあり期待が高まる選手だが
名門アーセナルでのプレースタイルにはフィットするだろうが
果たしてトップチームで活躍できる選手なのかは疑問が残るが
素晴らしいポテンシャルを秘めているのは間違いないため
今後の活躍に期待したい。