プレミアリーグ第5節ウェストハム・ユナイテッド対マンチェスター・ユナイテッドは、1-2でマンチェスター・ユナイテッドが勝利を飾った1戦を戦術解説、マッチレビュー
チャンピオンズリーグの敗戦から中3日
チーム状態としては厳しい状況に陥るなか
ここで昨シーズン6位と曲者ウェストハム・ユナイテッド対戦
お互いオープンな試合展開となったが
交代から入った2人とGKが試合を決めた、ドラマのような幕切れとなった。
第5節ながら現段階最高の試合となった1戦をお届け!
Embed from Getty Imagesほぼ互角な戦いとなったスタッツ
ウェストハム | 1-2 | マンチェスター・U |
13 | シュート | 17 |
4 | 枠内シュート | 10 |
39% | 支配率 | 61% |
417 | パス | 624 |
83% | パス成功率 | 90% |
5 | ファウル | 8 |
2 | オフサイド | 0 |
2 | コーナーキック | 11 |
0 | イエローカード | 0 |
0 | レッドカード | 0 |
試合を通じてボール保持率はマンチェスターユナイテッドの方が高かくシュート数、枠内共に上回ったが、それほど試合自体は一方的な展開にはならず、ウェストハムもシュート13本と互角な割合。
ここで注目したいのは、コーナキック。11本もありながらゴールを脅かすシュートはみられず、しいて言うならこぼれ球を拾ったブルーノのシュートがポストをかすめたが、中にいるヴァランやマグワイア、マクトミネイ、C・ロナウドなど大柄な選手を揃えるも決定機を作り出すには至らなかった。
個人評価
ウェストハム:ファビアンスキ(8)、ソーファル(6)、ズマ(7)、オグボンナ(7)、クレスウェル(6)、ライス(7)、ソーチェク(6)、フォルナルス(6)、ボーウェン(7)、ベンラーマ( 7)、Vlasic(5)
交代選手:ヤルモレンコ(5)、ランシーニ(/)、ノーブル(/)。
マンチェスター・ユナイテッド:デ・へア(8)、ワン・ビサカ(6)、ヴァラン(5)、マグワイア(6)、ショー(6)、マクトミネイ(6)、フレッジ(6)、グリーンウッド(6)、フェルナンデス(6) 、ポグバ(6)、ロナウド(7)
交代選手:リンガード(7)、サンチョ(5)、マティッチ(/)。
最優秀選手: David de Gea
フォーメーション

4-2-3-1のいつもの布陣となったマンチェスターユナイテッドだが今回ダブルボランチにフレッジと怪我から復帰したマクトミネイが先発。またサンチョがベンチスタートでグリーンウッドとポグバの両サイドの布陣となった。
対するウェストハムは、ストライカーアントニオが出場停止となり2トップの布陣となった。
マッチレポート
今回は何といっても劇的な試合展開。
前半拮抗した戦いに風穴を開けたのはホームウェストハム。
前半30分 アルジェリア代表ベンラーマのゴールで先制するも、その4分後にはまたもC・ロナウドがゴールを決め同点に追いつき前半終了。
後半80分以降から引き分けに終わると思ったらまさかの古巣相手にゴラッソを決めたリンガード。
Embed from Getty Images交代で入ったマティッチとリンガードが活躍するスールシャール采配的中の試合。
しかし終了間際のロスタイムヤルモレンコのクロスがショーのハンドをとられPK。
この瞬間ウェストハム監督モイーズが動く、PK職人34歳ノーブルを投入。高いPK成功率を誇るノーブルにキッカーを任せる。しかし、ゴール右を狙ったノーブルのキックはデ・ヘアが読み切ってセーブ。ウェストハムは同点のチャンスを逃し、1-2で敗れる結果となった。
Embed from Getty Images“PK職人”のノーブルは直近の10回のPKをすべて成功させており、PK失敗が2016年12月以来約5年ぶりとなった。また、一方でPKはあまり得意でないデ・ヘアはプレミアリーグで21本連続でPKを決められており、2014年10月以来約7年ぶりのPKストップとなった。データ上はノーブルにPKを託した決断が理にかなったものにも思えるが、現地の解説者たちはアップなしでの緊急投入には否定的なようだ。
「スカイ・スポーツ」で解説を務める元マンチェスター・ユナイテッドのロイ・キーンは「(PKは)94分の出来事で、彼はウォームアップをしていなかった。石のように冷え切っていただろう。ひどい判断だ」とモイーズ監督の采配に苦言を呈した。
元イングランド代表FWギャリー・リネカーは「私には決して理解できない決断だ。ノーブルは経験豊富でPKが得意なキッカーとはいえ、ボールも触っていないなかでPKを蹴るためだけに起用するのは不可解。EUROでのイングランドと同じだ」とコメントを残した。
モイーズは「後悔しているかって? 全くしていないよ。彼は我々の中でも屈指のPKキッカーだ。私には考え、選ぶ時間があった。そして彼は私の選んだ選手で私の選択だ。マネジメントする立場に立つと、大きな決断しなければならない。時には成功するし時には失敗する。向き不向きもあるしね」と語った。
「ベンチにはとても優れたPKキッカーが座っていた。あそこで決断しなければ私は自分自身に失望していただろう。実績を見て彼が最適だと考えたんだ」
まとめ
今節最高の勝ち点3を獲得したマンチェスターユナイテッドだが
相手の戦術とデヘアに助けられた試合となった。
これで5節を終えて負けなしの4勝1分け
順調なスタートを切ったが
次節はまたも曲者アストンビラ
カップ戦も始まり日程的にも苦しいが
どのような人選をするのか楽しみにしていきたいと思う。
Embed from Getty Images